AWS のアベイラビリティゾーンは、ざっくり説明すると「データセンター」のことです。
適切にサーバーを分散させることにより、障害発生のリスクを軽減できます。
今回は、AWS におけるアベイラビリティゾーンについて解説します。
アベイラビリティゾーン(AZ)はデータセンターのこと
厳密には少し異なるのですが、アベイラビリティゾーン≒データセンターと言えます。
「アベイラビリティゾーンが異なる=違う建物にサーバーがある」と考えましょう。
また、アベイラビリティゾーンのことを「AZ」と略すことがあります。
東京リージョンにはアベイラビリティゾーンが4つある
アベイラビリティゾーンには個別の名称が付けられており、
東京リージョンでは以下3つ、もしくは4つの AZ が提供されています。
- ap-northeast-1a
- ap-northeast-1b ※一部アカウントのみ
- ap-northeast-1c
- ap-northeast-1d
リージョンごとに AZ の数が異なっています。
米国のリージョンには 6AZ 存在したり、大阪リージョンでは 1AZ しかなかったりと様々です。
障害の影響範囲を抑えるために使う
例えば10台のサーバーを AWS 上に構築する場合、AZ を分散させると障害に強くなります。
Web サーバーや AP サーバーなどは、なるべく複数の AZ に配置しておきましょう。
サーバー配置方法 | AZ 障害発生時(停電など) |
---|---|
ap-northeast-1a に10台配置 |
1a が障害となったら全サーバーダウン |
ap-northeast-1a と 1d に5台ずつ |
片方が障害になっても半分のサーバーが生き残る |
アベイラビリティゾーンはアカウントごとに異なる
前述の通り、アベイラビリティゾーンには名前が付与されています。
しかし、AWS アカウントごとに AZ の名称が異なっているため注意しましょう。
例えば「佐藤さんのアカウント」では ap-northeast-1a
に見える AZ が、
「田中さんのアカウント」上では ap-northeast-1c
と表示されていたりします。
これは AWS 側の仕様によるもので、
全員が ap-northeast-1a
などに集中することを防ぐための仕組みとなっています。
AZ ごとに提供インスタンスや混雑状況も異なる
東京リージョンは混雑しており、時間帯によってサーバーを起動出来ない場合があります。
サーバー起動に失敗する場合は、アベイラビリティゾーンを変えると成功しやすいです。
また、AZ ごとに設備が古かったり一部インスタンスタイプが提供されていないこともあります。
エラー発生時のメッセージをよく読んで、必要であれば別の AZ で再実行しましょう。
AWS のアベイラビリティゾーンまとめ
- アベイラビリティゾーン(AZ)は、データセンター単位の区分け
- AZ が異なると物理的なデータセンターも異なる
- 障害発生時の影響範囲を抑えることができる
- AZ 単位で混雑状況が異なる