「Amazon Aurora」のエンドポイントについて解説します。
カスタムエンドポイントの登場により、これまでよりも柔軟な構成が可能となりました。
エンドポイントごとの役割や、使い分けについて例をもとに説明します。
Aurora におけるエンドポイント4種類の違い
今回は、以下の5台構成を例として解説します。
Amazon Aurora のマスターが1インスタンス、レプリカが4インスタンスです。
![](https://xn--o9j8h1c9hb5756dt0ua226amc1a.com/wp-content/uploads/2018/11/a098.png)
クラスターエンドポイント
クラスターエンドポイントは書き込みに利用します。
上記の図では、master00 が紐づきます。
クラスターの全台に繋がりそうな名称ですが、レプリカには繋がりません。
読み込みエンドポイント
その名の通り、読み込み専用のエンドポイントです。
上記の図では、replica01、replica02、replica03、replica04 が紐付きます。
レプリカを複数台並べて、読み込みの負荷を分散させる構成がメジャーです。
クラスター内に所属する レプリカすべて が、このエンドポイントに登録されます。
インスタンスエンドポイント
インスタンスごとに設定されたエンドポイントです。
上記の図では、5台のインスタンスにそれぞれ用意されています。
インスタンスを明示的に指定して接続したい場合に利用します。
カスタムエンドポイント
指定したインスタンスのみに接続できるエンドポイントです。
2018年11月に新しく登場したエンドポイントです。
replica01、replica02 だけが紐づくエンドポイントなどを作れます。
カスタムエンドポイントの活用例
実際に活用する例を2つ紹介します。
いずれも、カスタムエンドポイントを利用することで実現が可能となります。
![](https://xn--o9j8h1c9hb5756dt0ua226amc1a.com/wp-content/uploads/2018/11/a098.png)
バッチサーバー専用の Aurora レプリカを作る
負荷のかかるバッチ処理を、専用のインスタンスに振り分けます。
カスタムエンドポイントを2つ作って対応します。
用途 | エンドポイント | インスタンス |
---|---|---|
Web/AP サーバーの書き込み | クラスタエンドポイント | master00 |
Web/AP サーバーの読み込み | カスタムエンドポイントA | replica01、replica02 |
バッチサーバーの読み込み | カスタムエンドポイントB | replica03、replica04 |
読み込みエンドポイントを使うと、4台全てにアクセスが分散してしまいます。
複数台で役割を分担する場合は、カスタムエンドポイントが必須です。
社内アクセス専用の Aurora レプリカを作る
システムの運用では、障害調査の SQL 実行などを行う場合があります。
社内アクセス専用にインスタンスを用意することで、役割分担が可能です。
用途 | エンドポイント | インスタンス |
---|---|---|
Web/AP サーバーの書き込み | クラスタエンドポイント | master00 |
Web/AP サーバーの読み込み | カスタムエンドポイント | replica01、replica02、replica03 |
社内アクセス時の読み込み | インスタンスエンドポイント | replica04 |
replica04 だけ、インスタンスサイズを小さくするなどの応用も可能です。
Aurora エンドポイントのまとめ
Aurora の各エンドポイントとその使い方を解説しました。
書き込み、読み込み、特定インスタンス、任意のインスタンス、と自由に組み合わせできます。
システムの特性を理解した上で、適切な構成を組むことが重要です。
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