AWSでは、Elastic IPアドレス(EIP) と呼ばれるサービスが提供されています。
AWS内で使える固定IPアドレスのサービスですが、主な利用用途とEIPを使うことで得られるメリットについて解説します。
AWSで使える固定IPアドレスが Elastic IPアドレス(EIP)
AWSで固定IPアドレスを利用したい場合は「EIP」を用います。
IPアドレスを指定することはできませんが、取得したIPアドレスは専有できます。
EIPはEC2インスタンスに紐づけて利用し、紐づけられたインスタンスが固定IPを持ちます。
一度作成(取得)したEIPは、他のEC2に割り当てなおすことも可能です。
EIPの利用料金は以下の通りです。
状態 | 料金 |
---|---|
起動中のEC2インスタンスに割り当てたEIP (インスタンスごとに1つのみ、2つ目以降は有料) |
無料 |
それ以外の場合 | 0.005ドル/1時間 |
停止中のインスタンスに割り当てたEIPや、どこにも割り当てていないEIPには料金が発生します。
不要となった場合には削除するように心がけましょう。
EC2インスタンスのパブリックIPアドレスとは異なる
EC2インスタンスの作成時に付与できる「パブリックIPアドレス」とは異なります。
「パブリックIPアドレス」は無料で利用できますが、EC2インスタンスを開始するたびに別のIPアドレスに代わってしまいます。他インスタンスに付け替えることも不可能です。
「EIP」と同様に、利用するグローバルIPアドレスを指定することもできません。
あくまで、一時的に割り当てられたIPアドレスとして利用できます。
IPアドレスを固定化したい場合は「EIP」、固定化する必要がない場合は「パブリックIPアドレス」と使い分けるようにしましょう。
EC2、NATゲートウェイなどでEIPを使用する
EIPは、「EC2インスタンス」および「NATゲートウェイ」に使用できます。
EC2インスタンスにEIPを適用する際は、主に外部からのアクセスを受けるために利用します。
インスタンスに直接SSH接続する場合や、ドメイン名を割り当てる際に便利です。
仮にEC2で障害が発生しても、新しく用意したEC2へ「EIP」を付け治せるメリットがあります。
NATゲートウェイに適用する際は、主に外部システムとの連携目的となります。
連携先のシステムでIP制限を掛けている場合、こちらからアクセスする際のIPアドレスを固定しておく必要があります。NATゲートウェイに「EIP」を割り当てることで実現可能です。
まとめ
AWSにおける「Elastic IPアドレス (EIP)」を解説しました。
EC2インスタンスやNATゲートウェイで、グローバルIPアドレスを固定したい場合に利用します。
発行や削除も非常にスムーズで、必要な時だけ利用することも可能です。
手軽に固定IPアドレスを取得できて料金も安価なため、ぜひ活用してみましょう。
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