Web サーバーの状態を監視する方法について解説します。
Mackerel・NewRelic などの外部監視サービスを利用する方法、
Zabbix・Nagios などの監視ツールを活用する方法、の大きく2パターンが存在します。
それぞれの特徴や、メリット・デメリットについてまとめました。
Mackerel や NewRelic などの外部サービス
Web サーバーの監視として、専用の監視サービスを利用する方法があります。
代表的なサービスとしては、以下の3つが挙げられます。
- Mackerel (マカレル)
- New Relic (ニューレリック)
- Datadog (データドッグ)
サーバ側に エージェント と呼ばれるツールをインストールして利用します。
エージェントがサーバーを常時監視し、クラウドへ情報を集約する仕組みとなっています。
自前で監視サーバーを構築・運用する必要がない点が大きなメリットです。
「監視サーバー自体の監視」が不要なため、運用の手間を最小限に抑えることができます。
デメリットとしては、外部接続していないサーバーでは利用できない・サービス側で提供されていない監視機能は利用できない、といった点があります。
Zabbix や nagios などの監視ツール
一方で、自前で監視ツールを用意することも可能です。
代表的なソフトウェアとして、以下の2つがよく利用されます。
いずれも歴史が長く、運用事例や設定に関する情報が豊富に揃っています。
- Zabbix (ザビックス)
- Nagios (ナジオス、ナギオス)
メリットはインターネット接続なしでも利用できる点です。
セキュリティ要件などで LAN 内に閉じたシステムとは、特に相性が良いでしょう。
監視の自由度も高く、細かなカスタマイズをしたい場合に最適です。
一方で、監視ツール自体の構築・運用が必要といったデメリットも存在します。
サーバー数やデータ数の増加に連れて、監視サーバーの増強も必要となってきます。
また、仮にデータセンターでトラブルが発生した場合は、
監視サーバーそのものも障害に巻き込まれる恐れがあります。
システムに適した方法でサーバーを監視する
外部サービス、自前で運用する監視ツール、どちらにもメリット・デメリットが存在します。
それぞれの特徴を元に、どのようなシステムに向いているかまとめました。
Mackerel などの外部サービスが向いているパターン
- システムがクラウド上に構築されている
- 監視対象のサーバーが頻繁に増減する
- 監視ツールの運用に手間を掛けたくない
- システムと切り離された外部からの生存監視をしたい
Zabbix などの監視ツールが向いているパターン
- オンプレミスで構築されたシステム
- 監視対象のサーバーがほぼ固定されている
- 監視項目を細かくカスタマイズしたい
- システムを外部に接続することができない
まとめ
サーバーの状態監視について解説しました。
外部サービスを活用する方法、自前でツールを運用する方法、の大きく2つが存在します。
どちらが適しているかは、システムの規模や特性によって異なります。
システムの特性をよく理解したうえで、最適な方法を見極めることが重要です。
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