Windows で Web サーバーを構築する3つの選択肢を比較

サーバー構築

Web サーバーでは一般的に Linux 系の OS(CentOS や Ubuntu など)が利用されますが、
Windows でも Web サーバーを構築することは可能です。

今回は、Windows で利用できる Web サーバーを3つ紹介します。
.NET を使用する場合は IIS を、それ以外の場合は Apache がオススメです。

Windows で使える Web サーバーの比較

  • IIS : 「.NET」で開発されたシステムにオススメです
  • Apache : PHP や Perl などオープン系の言語と相性が良いです
  • nginx : サービス起動はできませんが開発環境や検証用途に利用できます



IISを使ってWebサーバーを構築する

IIS(Internet Information Services) は、Microsoft 社が提供する Web サーバーです。
Windows に標準で搭載されており、機能を有効化するだけで利用できます。

現在の最新版は「10.0」で、Windows 10 や、Windows Server 2016 に付属しています。

 
Microsoft が開発するフレームワーク「ASP.NET」に対応しており、
ASP.NET で開発された Web システムの殆どは、IIS 上で動作しています。

Windows と同様に画面上から設定が行えるため、コマンド操作に抵抗がある方にオススメです。
また、Web サーバーだけでなく FTP サーバー機能も搭載しています。

Apache を使って Windows を Web サーバーにする

Apache(アパッチ)は Linux でよく利用されますが、Windows 版も提供されています。
Apache Lounge のサイトからダウンロードすることができます。

Windows 版と Linux 版で大きな違いはなく、設定ファイルの記述方法なども同一です。
Apache の大きな特徴であるモジュールについても、同じものが利用できます。

 
インターネット上に存在する Apache 情報も活用できますが、
「ファイルパス」や「ディレクトリ」に関する記述は注意が必要です。

Linux の場合は /etc/httpd/httpd.conf といったパスになりますが、
Windows 版の場合は C:\Apache24 など、Apache インストール先のパスに読み替えましょう。

nginx の Windows 版を利用する

nginx(エンジンエックス)でも、Windows 版が公開されています。
nginx 公式サイトから zip 形式でダウンロード可能です。

ダウンロードした ZIP ファイルを展開すると、アプリケーションが格納されています。
現時点ではコマンド実行のみで、Windows 上のサービスとして動作させることができません。

 
「WinSW」と呼ばれるツールと組み合わせると、サービスとして動かすことが可能です。
nginx 本家でも対応が予定されてはいるものの、実運用にはまだ早いかなという印象です。

開発環境として使用する場合や、nginx を勉強したい場合など、
小規模な利用であれば Windows 版の nginx を検討してもよいと思われます。

まとめ

Windows で利用可能な Web サーバーを3種類紹介しました。
それぞれ特徴が異なるため、用途に適した Web サーバーを選択しましょう。

Windows で使える Web サーバーの比較

  • IIS : 「.NET」で開発されたシステムにオススメです
  • Apache : PHP や Perl などオープン系の言語と相性が良いです
  • nginx : サービス起動はできませんが開発環境や検証用途に利用できます

【関連記事】
Apache・nginx・H2O の特徴を比較
AWS 上で Windowsを利用する方法2パターン
Windows 共有フォルダに繋がらない場合の対応方法
Windows Serverの機能とは? Linux との違いを解説